トーキョーウジキントキ(かき氷専門ブログ)

日本(と世界)のおいしいかき氷を実食&レポートするブログです。2003年スタート、2022年に「かき氷は【夏以外】がおいしいことを伝える」をコンセプトにリニューアルしました。

“もったり重め”かき氷の最先端。月替わりでクリーム系かき氷が楽しめる:本郷「廚菓子 くろぎ」

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廚菓子くろぎ

113-0034 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学内(本郷キャンパス春日門そば。ダイワユビキタス学術研究館1階) TEL:03-5802-5577 営業時間:9時~19時、無休

食べたのは…2015年12月、2016年、2017年、2018年

 

湯島エリアのおいしいかき氷を続けてご紹介したので、最後は湯島からもほど近い、本郷のおいしいかき氷を紹介します。東京大学の敷地内にある「廚菓子 くろぎ」(くりやがし くろき)。有名店なのでいまさら書かなくても……と言われてしまいそうですが、そういえば頻繁に食べに行ってるわりには一回もトーキョーウジキントキでご紹介したことがなかったので、過去の写真もまとめてお出ししようかなと。

先日寄稿したコラム「イマドキのかき氷はなぜ、1000円以上が普通なのか」の中にも登場していますし、改めてくろぎさんのかき氷をご紹介しようと思います。

 

hikakujoho.com

 

もともと湯島にあった黒木純さんの名店「くろぎ」。そのデザート部門として東大の敷地内にオープンした高級甘味処が「廚菓子くろぎ」です。本蕨粉で練り上げたわらび餅(くろぎで出していたものと同じだそう)、くずきり、あんころもちなどが看板メニューで、猿田彦珈琲とコラボしており、珈琲を頼むと猿田彦珈琲が飲めるというのがウリの高級甘味処。

そんな廚菓子くろぎさんが、2015年から始めたのがかき氷。通年で提供しています。いまではすっかりかき氷の有名店になってしまい、お客さんはほとんどがかき氷を注文している気がします……。

 

私が初訪問したのは2015年の12月でした。初めて食べたくろぎさんのかき氷が、これ。

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紫いものかき氷。練乳とりんごのソース付」。紫いものソースの上に、酒粕なのかクリームチーズなのか、発酵系のトロッともったりしたクリームがかかっていて、練乳とりんごソースが別添えになっているというかき氷です。横に花が一輪添えてあるのは最初からなんですね。特にこのベージュ色のクリームが塩味(醤油味かもしれない)を主張してくる、かなり個性的というかクセの強い組み立てのかき氷でした。

正直言うと、このときは私、あまりおいしいと思わなかったんです。組み合わせの斬新さとか、塩・しょうゆ味の使い方は、当時、会社帰りによく通っていた「和kitchenかんな」のかき氷に、味の組み立てやテイストの類似を感じて「和食の人が考えるかき氷ってこういう感じになりやすいのかなぁ、でもこれならもちの花のほうが好きかな」なんて思っていました。

 しかしくろぎさんは毎月、月替わりで違うかき氷を出していたんですよね。SNSで見ていると「今回のこれは食べてみたいな」と思う→食べに行くを繰り返すことに。すべてではないけど、私が食べた中でも特に印象に残っているかき氷をご紹介します。

 

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2016年4月のさくら氷(単品1400円)。クリームチーズが入ってるのかな?結構塩気の効いた桜餅味なんだけどクリーミー、そこに黒蜜をかけるという面白い組み立てです。

 

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同じく2016年4月の黒蜜きなこ氷。香ばしいきな粉と、ほどよい甘さのクリーム、黒蜜が良いバランス。すごいボリュームだし、クリームもたっぷりなので、さすがに私もこれは1杯食べると満腹になってしまいます。黒蜜きなこ氷はほんとうに好きで、その後月替わりから定番メニューになったので、何回食べたことか。

 

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2016年7月「枝豆」(1200円)。この頃、黒蜜きな粉が好きすぎて毎回黒蜜きな粉を食べてしまうため「今回は絶対に月替わりを食べる!」と決心して出かけたのですが、「トマト(小金瓜)氷」の値段3500円に怖じ気づいてこちらにしたのでした(笑)。

枝豆、良い感じに塩気が効いていて、もったりクリームによく合い、あられのポリポリも楽しくてとてもおいしいかき氷でした。ずんだ餅好きには超オススメ。

 

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2016年12月「苺姫」単品1900円。いちごの濃厚な甘酸っぱさと豆乳クリーム(たしか)、中には白あん、上からは金時豆を散らしてあります。これおいしかった&ビジュアル的にインパクトあったなあ。Twitterのアイコンにしてるの、このかき氷です。

 

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2017年3月、「桜子」(1800円)。上品なクリームにほんのり塩気、軽い酸味のゼリー(チェリー味?)のバランスがよく、あられの食感も楽しい逸品。おいしかった!

ちなみにこの日は結構寒い日だったけど、テラス席でいただいたのでした。ここ、店内の席数は少ないので、テラス席のが多いのです。通年営業だと外はさすがに寒い日も多いので、テラス席は電気毛布完備。「外でも電気毛布があるから大丈夫!」と思って食べ始めたんですが、やっぱり最後は身体が冷えて「さむ……」と思いながら帰宅。

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2017年5月「みたらしみるく」(1700円)。もったりクリーム+みたらしあん+ミルク+豆+あられという組み合わせでいつも通りおいしい。

 

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冒頭に載せた写真をもう一回。「はちみつ奴」1700円、上に載ってるのは甘い梅干しです。周りのクリーム、豆腐ベースなのかなぁ。めちゃくちゃ美味しい!中は鹿の子と白あん。下の方に行くとはちみつの味が。

 

……と、こんな感じで通っているうちに、気がついたらこちらのかき氷にすっかりハマっていたのでした。

ちゃんとサイズをはかったわけではないんですが、値段が上がっていくのと同時にかなり大きくなっていった印象があります。こちら、大きい上に氷をしっかりゆるめてかくこともあって、最後までいいコンディションで食べきるのはなかなか大変。食べ終わる頃には下の方がびしゃびしゃに溶けてしまったり、体調が悪いと完食できなかったりということがわたしもときどき起こるようになりました。

私はかき氷を食べるのがかなり早いほうなので、私でびしゃびしゃということは、他のお客さんはもっと溶けてるんですよね(汗)。果物系はまだしも、クリーム系のかき氷は溶けてしまうと全然おいしくない。もうちょっと小さくしたほうが、お客さんには優しいんじゃないかなぁ……とも、でもくろぎさんはこういうスタイルだからなぁ……とも思うのでありました。

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くろぎさんは建物もすごく印象的。隈研吾氏デザインなんですよね。

今回紹介した「廚菓子 くろぎ」は本郷にありますが、2017年11月には上野parco_ya(最寄り駅は上野広小路 or 御徒町)に姉妹店の「廚 otona くろぎ」がオープン、そちらでもかき氷を提供することに。深夜までかき氷が食べられるありがた~いスポットとして、上野・湯島界隈のかき氷好きが集う店になっています。

 

長くなりましたが、これまで見てきたように、くろぎさんのかき氷はほとんどがクリームをたっぷり使った、味も重めの“もったり重め”かき氷。そこに、甘味処らしくあんこや豆、黒蜜を組み合わせるのがここの特徴といえると思います。盛り付けの美しさ、素材を組み合わせる面白さ、サイズ、値段といろんな意味で最近のもったり重めかき氷の最先端といえるかな、と。

そのあたりの考察は、昨日公開された、こちらのかき氷記事を併せて読んでいただければと思います。未読でしたら、ぜひ。

hikakujoho.com

くろぎさんのかき氷が好きな方はこちらも好きかも。

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