トーキョーウジキントキ(かき氷専門ブログ)

日本(と世界)のおいしいかき氷を実食&レポートするブログです。2003年スタート、2022年に「かき氷は【夏以外】がおいしいことを伝える」をコンセプトにリニューアルしました。

かき氷なのに熱々?"冷熱冰"を体験した:台湾・潮州「阿倫冰店」「正宗牌潮州冷熱冰」

トーキョーウジキントキのayanoです。すっかり松もあけてしまいましたが、今年もよろしくお願いいたします。今年の年末年始のお休み、みなさんはどんな風に過ごされましたか? 私は台湾南部(高雄&台南)をぶらぶらして遊んでいました。基本的には夏季更新のトーキョーウジキントキですが、今月からしばらく活動再開。筆者の台湾気分が高まっている間、期間限定「タイワンウジキントキ」をお送りしようと思います!

 

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「ここ10年で日本のかき氷のレベルは劇的に向上した」というのは、あちこちでお話ししていることですが、その前の段階(つまり10年ちょい前)で世界一かき氷がおいしい、レベルの高い国はどこだと思いますか? トーキョーウジキントキが始まった十数年前、私は「日本よりかき氷がおいしい国ってどこかあるの?」と問われたら、迷わず「台湾!」と答えていました。

南国の台湾。果物の旬はあるものの、それ以外の具材であれば一年中かき氷が食べられるので、かき氷フリークにとってはたまらない国です。台湾のかき氷といえばおそらく、ほとんどの人が「マンゴーかき氷」を連想すると思います。もうちょっと詳しい方だと、味を付けた氷を削る「雪花冰」、豆や芋など多様な具を入れた「八宝冰」や、黒砂糖のシロップをかけたかき氷などもご存じかもしれません。

でも実は台湾にはそれ以外にも多種多様なかき氷があるのです。しばらくの間、そんな知られざる&多様性と魅力に満ちた、台湾かき氷の世界をご紹介しようと思います。

 

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さて、前書きが長くなりました。タイワンウジキントキとしてまず一つ目に紹介するかき氷は「冷熱冰」。台湾でも南の方にある、屏東県の中心的都市、「潮州」という町の名物です。右の地図で、青い斜線で囲ってあるのが屏東県、赤いポイントが付いているのが潮州鎮(日本語だと「鎮」は「町」くらいの意味かな?)。台湾南部の大都市、高雄から特急に乗って40分くらいですね。

 

潮州の町の中心のロータリーに面して、冷熱冰のお店が二軒あります。一軒は「阿倫冰店」、もう一軒は「正宗牌潮州冷熱冰」。冷熱冰とは、一言で言うならば「アツアツのかき氷」。かき氷なのにアツアツとは?と疑問に思うと思います。でもほんとに熱くて冷たい、珍しいかき氷なのです…。まずは阿倫冰店へ行ってみましょう。

 

●阿倫冰店

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阿倫冰店で注文したのは「総合冷熱冰」(45元、約158円)。出てきた冷熱冰は、一見普通のかき氷。かなり粗めにかいた氷には、べっこう飴みたいなシロップがかかっていて、氷とシロップだけを食べるとちょっとジャリジャリします。

しかし氷を掘り進むと、中から現れるのは熱々の具材!上の氷が冷たくて、下の具材が熱々だから「冷熱氷」というわけです。

混ぜずに食べるのが推奨だそうで、食べるときは、上の冷たい氷と、下の熱いおしるこを一緒に口に入れます。当然食べ進むうちに溶けてきてなんとなく混ざり、最終的には適当に冷えた薄甘いおしるこになる、という趣向。

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具材の部分は、団子、小さな白玉、タロイモ、小豆、緑豆、ピーナツなどなど。要は台湾版のおしるこみたいなものなのですが、どれもそれぞれ絶妙な煮加減、甘さ控えめでとってもおいしい! 

日本のかき氷でも茹でたての白玉を添えてくれるお店がありますが、どうしても氷の横に置いておくと冷えてきて固くなってしまいますよね。あれがないってすばらしいなあと思うんです。おいしい~♪

 

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お店の中央ではいつも大鍋にグラグラとおしるこの材料が煮えていて、中でも白玉や団子類がすばらしいです。少しずつひっきりなしに作るので、いつでも作りたてでもっちもち。注文すると、大きなお玉で手際よく熱々の具を器によそい、その上に氷をかいて仕上げてくれます。 

 

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お店はこんな感じです。具だくさんなのでかなりボリューミーなのですが、「もう一杯くらい食べられるだろう」と、すぐ近くにあるもう一つのお店へ。 

●正宗牌潮州冷熱冰

もう一軒の正宗牌潮州冷熱冰も同じロータリーに面して建っているので、そのままハシゴしてきました。こちらでも「総合冷熱冰」を注文(45元、約158円)。

 

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上に粗めの氷とべっこう飴みたいなシロップ、下に熱々の具材という構成はさっきとまったく同じ。

 

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おいものカットが大きい!中にゴマが仕込まれたこの大きなダンゴがまたもちもちで美味。小さな白玉も、モチモチチュルンとした舌触りでおいしかったですよ。冷やさない&作りたて・茹でたてで熱々だからこそおいしいんですね。

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左に座っている女の子の手元に伸びている細長い白いものは、練った白玉粉です。細長く延ばしたものを、指先をつかってものすごいスピードで細かくちぎり、そのまま鍋にぽいぽい投入してゆでていきます。あまりの速さに思わず動画を撮ってしまったけど、うまく映ってなくて残念^^;; 

 

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店内はこんな感じ。半分、外です。

 

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このあたりは熱帯で、夏には灼熱の太陽が降り注ぐので、熱々のおしるこはさすがに食べる気にならないのだろうことも分かります。8月と12月の2回訪問したのですが、特に8月に行ったときには満員御礼で、代わる代わる冷熱氷を食べる人がお店を訪れていました。12月に食べたときも同じく美味しかったです。

 

「熱い+冷たいに意味があるのか?」と食べる前には思ったけど、実際に食べてみると納得、の冷熱冰。ふんわり氷が人気の日本のトレンドとは真逆の、ガリガリ粗い氷にもちゃんと意味がありました。しかし潮州には、冷熱冰以外にも珍しいかき氷があったのです!台湾・潮州のかき氷の話、まだ続きます。

お店の場所はこちら ↓ ↓ ↓

 

 

台湾のかき氷の話、ほかにも書いてます。

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