"刀で削るかき氷"とは?:台湾・潮州「阿嬤古早味」で「手工刀削冰」
台湾のかき氷を紹介するタイワンウジキントキ、第二話。今回紹介するのは、こんなかき氷です。
パッと見て、特徴が分かりますか?どんなかき氷なのか想像していただきながら、台湾・潮州を行くかき氷旅行話、再開します。
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台南南部の潮州という町で熱々のかき氷「冷熱冰」を食べた あと(潮州がどこかについても前話を参考のこと)、近所にもう一杯かき氷を食べにいきました。8月の潮州はそれはもうとんでもなく暑くて、数百メートル歩いたら何か飲みたくなってしまうほど。暑さで半分もうろうとしながら歩いていてたどり着いたのがここ。
お店の名前は「阿嬤古早味」。看板にある「刀削冰」という文字が目に留まったのです。似た漢字の単語で「刀削麺」といえば、おなじみ、小麦粉を練った生地を職人さんが肩に担いで、包丁でシュッシュッと削って鍋に落としてゆであげた麺料理。同じく「刀で削る」、麺じゃなくて「氷」とはどんなものかというと……。
お店の人が、氷柱を包丁で削ってるー!
写真に肝心の包丁が写ってなくてゴメンナサイ。いわゆる普通の”中華包丁”です。四角くて大きな刃の、あの包丁。あれでジャッジャッと小気味よい音をたててリズミカルに大きな氷を削っていきます。
日本のかき氷屋さんで主流の、ふんわりきめの細かいかき氷とは真逆。
ということで、食べる前のかき氷の全景をもう一度。包丁で削るので、氷の粗さがなんといっても特徴的。氷をすくって食べると、カリリ、パリンと口の中で音がするくらい。クラッシュ氷に近いのですが、断面が意外なほどなめらかで、クラッシュ氷のかき氷を食べるのとは違ってパリパリおいしいです。
氷の下には、いろんな種類の豆やゼリーが。私は「手工刀削氷」としかオーダーしなかったのですが、おそらく八宝氷(いろいろな種類の具が入っているかき氷)だったんでしょうね。
「手工」とは「手作りの」、「刀削冰」は包丁で氷を削ったかき氷のこと。機械を使わずに、手で削ったかき氷という意味のよう。つまり、「手工刀削冰」とオーダーしただけだと、氷の削り方しか指さないので、具が何なのかは指定していないことになるのです。ほかの人が食べているのを見ていると、手工刀削冰だけど具が違うかき氷もありましたよ。
というわけで、作っているところも、食べた感じもかなり斬新だった手工刀削冰。おいしかったけど、これは夏に食べたいかき氷かなあ……。冬場に食べたらさすがに体が冷えそうな気がします。
「阿嬤古早味」、お店の場所はこちら。
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●阿嬤古早味(Facebook)
熱々かき氷の「冷熱冰 」は、ここからすぐ近くですよ!
他にも台湾南部のかき氷話、書いてます。