トーキョーウジキントキ(かき氷専門ブログ)

日本(と世界)のおいしいかき氷を実食&レポートするブログです。2003年スタート、2022年に「かき氷は【夏以外】がおいしいことを伝える」をコンセプトにリニューアルしました。

ラーメンもかき氷もサイコーです……:荻窪「ねいろ屋」

「ねいろ屋」
東京都杉並区天沼3-26-14
TEL:03-3392-2878 営業時間:11:30〜20:00? かき氷は14時〜(営業時間はよく変わるので、Twitterを要チェック)

食べたのは…2012年7月、9月
主な値段は…ピスタチオミルクかき氷 700円、巨峰かき氷 700円

今年、わたしにとって一番衝撃的だったかき氷はこれかもしれない。

ねいろ屋

荻窪・教会通りにあるラーメン屋さん「ねいろ屋」のピスタチオミルクかき氷、700円(今は値段違うかも)。霜柱っぽく美しく削った氷の上にはたっぷりのピスタチオ&ミルクのシロップ。ピスタチオのかき氷?と疑問に思いますが、食べると驚くと思います。ピスタチオの濃厚な味にミルクがぴったり。さらに刻んだナッツがたっぷり入っていて、何しろ濃厚。ピスタチオ好きだったら絶対感動する美味(ピスタチオ嫌いには薦めませんw)。

てっぺんにあしらってあるのは、粒のピンクペッパー。色合いとしても可愛らしいですが、噛むと爽やかに辛いこのコショウの粒がピスタチオによく合う!ピスタチオをかき氷にしようと思っただけでもすごいですが、この組み合わせを思いついた店主さん、すごすぎる……。

まあ私はもともと、Blogに「ピスタチオ」というコーナーがあるくらいの大のピスタチオ好きなのでバイアスかかってるかもしれませんが、それにしてもこのかき氷は傑作だと思います。実はこっそり「フレッシュフルーツのかき氷がかなり流行ってるから、次はヨーグルト、その次は洋菓子・デザート系の味のかき氷が流行るんじゃないかな」と思っている私。洋菓子・デザート系かき氷といえば、熊谷・シノン洋菓子店のティラミス氷(→☆)がなにしろ好きなんですが、ピスタチオはそれを超える驚きでした。

おっと、興奮しすぎましたね……このねいろ屋さん、上述の通りラーメン屋さんなんですが、ラーメンもかき氷もとにかくおいしいんです。

ねいろ屋

ねいろ屋

基本的にはフルーツのかき氷がメインで、果物の旬によってメニューが変わっていきます。たとえば下の写真の巨峰のかき氷は9月下旬に食べたんですが、10月の今はピオーネになってます。この巨峰もおいしかったなあ……巨峰の皮までも味に再現されてるんですよね。

かき氷の氷は、日光で天然氷を作っている氷室「三ツ星氷室(→☆)」のものを使っています。柏のかき氷専門店「三日月氷菓店(→☆)」と同じですね。

本業のラーメンも非常においしくてですね……

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いちご&金時の相性に唸る:西荻窪「甘いっ子」

「甘いっ子」
東京都杉並区西荻南2-20-4 電話:03-3333-3023 11:00〜20:00、月曜休

食べたのは…2009年8月
主な値段は…氷いちご金時 750円/氷いちごミルク 750円

大好きなフルーツ系かき氷の中でも、とくに私が抗えないのが「生のイチゴを使ったシロップ」という一言。都内でこの手のかき氷を食べるなら(私の知ってる範囲で、ですけど)、目白の志むらさんと双璧じゃないかなーと思うのがここ、西荻窪「甘いっ子」です。

甘いっ子

ここのかき氷は、平べったいお皿に山盛りで氷が出てくるのも特徴。平らなお皿に大きなスプーンなので、「崩しちゃうかも?」という心配もなくて、すごく食べやすいんです。写真手前の「氷いちごミルク」は、生イチゴで作ったジャムのようなフレッシュなイチゴシロップに、たっぷりの練乳が。イチゴとミルクの組み合わせ、おいしくないわけがないじゃないか〜♪

で、今回特にご紹介したいのがこちら(↓)。続きをクリック♪

甘いっ子

「氷いちご金時」です。写真の通り、半分はいちごシロップが、残り半分にはトロリとしたつぶあんがかかっているかき氷。氷いちごと氷あずきを両方置いている店は多いですけど、いちごとあずきが一緒にかかったかき氷は珍しいですよね。意外な組み合わせなんですが、これが実においしいんです。「ミルク+イチゴ」が子供から大人までうれしくなるおいしさだとしたら、「イチゴ+金時」は大人の甘さ、かな。

甘いっ子さんに行くのは今回が2回目。実は5年前、2004年の夏にこちらのかき氷を紹介したときに、「氷イチゴ金時クリーム載せ」を勧められ、それ以来ずっと「イチゴ+金時」が気になっていたのでした。あ〜、おいしかった&念願がかなってよかった!

甘いっ子
↑民家風の入り口。かき氷のイラストのTシャツがかわいい♪

これぞ東京の甘味屋さんのかき氷♪:阿佐ヶ谷「うさぎや」

うさぎや 
東京都杉並区阿佐谷北1-3-7 TEL. 03-3338-9230
営業時間:9:00 - 19:00(土曜・第3金曜休み)

食べたのは…2009年8月
主な値段は…宇治金時 600円、氷しるこ 450円

みなさんは「うさぎや」のどら焼きをご存じでしょうか。“宇治金時”なんて銘打ってるサイトをやってるくせに、実は粒あんが苦手だった私(今は好きですが)。初めて「どら焼きっておいしいんだ……」と目からウロコが落ち&つぶあんの美味しさを知ったきっかけが、うさぎやさんのどらやきでした。

私が食べたどらやきは、上野のうさぎやさんのものだったのですが、このお店、都内に3店舗あるんです。上野と日本橋、そして阿佐ヶ谷。上野と日本橋はテイクアウトのみなのですが、阿佐ヶ谷のうさぎやさんには喫茶コーナーがあると聞いて行ってきました。

うさぎや その3

手前が「氷しるこ」450円、奧が「宇治金時」600円。写真だとまったくそうは見えませんが、氷しるこは中くらいのサイズなのに対して、宇治金時はかなり大きいんです。氷メニューで一番高い600円も納得。

氷しることは、こしあんを底に敷き、その上に氷をかいたもの。私はこういうスタイルが普通だと思っていたのですが、実は東京式のようで、東京の甘味屋さん以外ではあまり見かけません。「上にかかってないと食べにくいじゃない」と他県出身者に言われて「なるほど!」と思ったくらいです。

こちらの氷しるこもオーソドックスに、上品な甘さのこしあん&白玉の上に柔らかい氷がふんわりと載ったもの。東京育ち&おいしいこしあん好きの私は、こういうかき氷を見ると無条件でうれしくなってしまいます。あぁぁぁ、幸せ〜。食べていて、浅草の初音茶屋(過去記事は2004年2006年)を思い出しました。

うさぎや その2

こちらは宇治金時。上にも書きましたが、かなり大きいんです。氷の上には粉末のままの抹茶がかかっていて、新宿のみつばちや根津の芋甚、湯島のつる瀬などと同じスタイル。氷の下にはたっぷりの白玉と粒あんが入っていて、これがまたすっごくおいしい!白玉はむちむちと柔らかく、粒あんはちょっと甘めでトロッとしたもの。どら焼きの粒あんと同じなのかもしれません。このかき氷が600円とは……最近高いかき氷が多かったので、安くておいしいかき氷にうれしくなってしまいました。

実はこの日は雨が降っており夏なのに肌寒く、しかも直前にお昼ごはんを食べ過ぎてまったくお腹が空いていないという最悪のコンディションだったのですが、おいしくいただくことができました。

うさぎや その1

小さなお店なのですが、ひっきりなしにどら焼きを買い求めるお客さんが訪れる人気店です。氷を食べてる間も絶えずお客さんがやってくるのを眺めながら、「次は氷あんずと氷いちごを食べてみたいなー」なんて思っていました。それにしても、予想外に大きな宇治金時でお腹いっぱい。唯一心残りは、お腹いっぱいになりすぎて、肝心などら焼きを買って帰るのを忘れてしまったことです。また行かなくては!

うさぎや 阿佐ヶ谷店のどら焼き&うさぎまんじゅうについてはこちらで書いてます→

たいやき屋さんのかき氷はあんこが主役:わかば「氷宇治あずき」

わかば(WEB)
〒160-0011新宿区若葉1-10(最寄り駅はJR&営団四ッ谷駅
TEL:03-3351-4396 営業時間AM9:00〜PM7:00(日曜定休)

食べたのは…2005年8月
主な値段は…「氷宇治あずき」500円 「氷白玉あずきミルク宇治(スーパースペシャル)」650円 

四ッ谷で…というか、東京でも屈指の有名な老舗の鯛焼きやさん「わかば」。
「夏はかき氷がおいしいよ」と複数名から推薦されていました。ようやく食べてこられたのでさっそくレポ。


手前が「氷宇治あずき」500円 、奥が「氷白玉あずきミルク宇治」650円。ちなみに、氷白玉あずきミルク宇治は全部入りなので「スーパースペシャル」というすごい名前が付いてましたが、見た目ほとんど変わらないところがミソ(笑)

サイズは中の中といったところでしょうか。あずきがしっかりたっぷりはいっているせいか、結構食べでがあります。氷のかきかたはカリカリ系。

見てすぐ分かるとおり、ここも抹茶がそのままかかっています。ちょっとこれが苦いうえ、あんこがほとんど甘くない(むしろ塩気を感じるほど)ため、氷宇治あずきは全然甘くありませんでした。
普段私は、あずきとミルクが両方かかっていると「甘すぎる」と思うことが多いのですが、このお店に関してはミルクがかかっていないと甘くないため、氷白玉あずきミルク宇治のほうが断然おいしく感じました。注文の際は、あずきが甘くないことを考慮に入れて、「+ミルク」をオススメします。

甘くない、と強調してしまいましたが、このあずき、非常においしいのです。さすが鯛焼きやさんのあずきだなあと思わせます。豆の歯ごたえを少し残すように炊いてあります。

赤血球型(真ん中をちょっとつぶしてある)白玉もおいしくて、さすが!4-5個入っていて、食べ応えがあります。


店構えはこんな感じ。

あずきがおいしくて食べ応えあり、値段安め、とうれしいかき氷でした。
全部入りの氷白玉あずきミルク宇治は、とくにオススメ。


最後におまけ。鯛焼きを焼いてるところの写真です。
すごいアンコの量だ…見て分かるように、わかば鯛焼きはしっぽまでぎっっっっっっっっしりアンコ入ってます。

たいやき わかば

食べログ たいやき わかば

氷に甘酒?いやいや、これがおいしいんです:お茶の水「天野屋」氷甘酒

「天野屋」(WEB)
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-15 電話:03-3251-7911
毎週日曜 営業時間09:00〜17:30

食べたのは…2005年7月
主な値段は…氷甘酒 500円

ご紹介したいと思いつつ、ずーっと書けなかったのがこのお店。神田明神の鳥居のすぐ脇にある「天野屋」の氷甘酒です。神田明神お茶の水駅からわりと近く。


天野屋の名物、甘酒にかき氷を載せたものです。サイズは小さめなのですが、甘酒が適度に濃厚で、食後に心地よい満足感があります。

学生の頃お正月にしていたバイトで、毎年甘酒を飲ませていただいていました。私はそれまで、甘酒って好きじゃなかったんですが、そのバイトでいただく甘酒はものすごくおいしかったんですよね。「あまり甘酒って好きじゃないんですが、これはおいしいですね」と聞いたら、教えてもらったのです。一般に飲まれている甘酒は、酒粕に砂糖を加えてお湯で煮溶かしたものだけれど、この甘酒は違う。本物の糀を熟成させて作っているから、おいしいのだ、と。

で、その「初めておいしいと思った」甘酒が、この天野屋のものだったんですね。
天野屋の地下には室(むろ)があって、そこで糀(こうじ)を熟成させています。もともと、甘酒は夏の飲み物で、夏ばてを防ぐ栄養源だったのだとか。天野屋では、氷甘酒の他、冷やし甘酒もいただけます(450円)。もちろん温かい甘酒もありますよ。


…話を氷に戻しましょう。

食べ進むと、氷の下から甘酒が現れます。そうそうこのお店、クーラーがないのですよ。かき氷がものすごくおいしくいただけます。扇風機が風を動かしていますが、氷はどんどん溶けていくので、いそいで食べましょう。


店内はとてもアンティックな雰囲気。切子のガラスが飾られています。お店を切り盛りする、おばちゃん&おばあちゃんもなんともいい雰囲気。

かき氷は10月10日までだそうです。
江戸下町情緒漂う中でいただく、おいしい氷甘酒。味も雰囲気も大好きなお店です。帰り道は神田明神で、銭形平次のお墓を見て帰りましょう。

天野屋

食べログ 天野屋

姿も味もオーソドックスな下町かき氷:浅草橋「にんきや」

「にんきや」
台東区柳橋1-3-12 TEL:3851-1002 
営業日:11:30〜19:00 日曜定休

食べたのは…2003年7月
主な値段は…氷しるこ 700円、氷宇治金時 800円

浅草橋の駅から南へちょっと歩いたところ。さりげなーい店構えの小さな老舗です。てゆーか、昔からお店は知ってたんですが、有名なお店だなんて知らなかった。(昔は何軒か、このあたりにはこういう感じのお店があったんです)
(写真は続きに)


(PHSのカメラで撮った写真でスイマセン、いつか再食したらきれいな写真とともにアップします…^^;)

注文したのは氷しるこ。氷はフワフワにかかれたタイプでサイズは中くらいです。真っ白な氷が山盛りになっている姿は、東京下町系のスタンダードですね。こしあんと白玉三つがガラスの器の下に沈んでいます。

白玉はまんまるでちょっと小さめ、歯ごたえしっかりです。こしあんはサラリとした甘さで、安心できるおいしさ。何食べても手堅くおいしいので、きっと氷宇治金時もおいしいだろうと思われます。

とはいえ、正直この値段は高いよなあ。姿も味もオーソドックスな「下町かき氷」なのですから、値段も下町価格にして欲しいな…という気は致します。

何を食べてもおいしいお店はかき氷も美味でした:神楽坂「紀の善」

「紀の善」
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂1-12 TEL:03-3269-2920 
営業時間11:00〜21:00(月〜土曜)、 12:00〜18:00(日曜祝日) 第三日曜定休

食べたのは…2003年8月
主な値段は…氷宇治金時 750円、氷白玉あずき 750円

神楽坂の有名な甘味処(地下鉄、JRは飯田橋駅下車、すぐ)。神楽坂の上がり口すぐのとなりにある老舗です。
氷はどっちかというとパリパリ系なんですが、空気をたくさん抱いていて、口溶け非常になめらかです。

写真に注目。氷の上には抹茶がかかり、その上には甘さ控えめの粒あんがドカッと豪快に、さらにその上には白玉が二つ載っています。この順番は東京の甘味処としては非常に珍しいレイアウトだと思います。

この載せ方が効いていて、白玉がムチムチと柔らかく、たまらない舌触り。通常白玉は氷の下に埋まっていて、冷えすぎて固く粉っぽくなっているのが多いのですが、氷の冷たさをあんが遮ることによって、ゆでたての白玉の柔らかさが保たれているのです。お店は狙っているのでしょうか?だとしたらさすが…!

さらに、抹茶も非常においしい。そのままお薄でいただいても、相当おいしいだろうなと思わせる抹茶です。つぶあんの味は甘さひかえめなのですが、いいあずきを使ってるんだろうなぁ…と思わせる美味。宇治金時というのはえてして、抹茶がおいしいとつぶあんがイマイチ、ということが多いのですが、ここはあんも抹茶もさらに白玉だんごもハイレベルです。スバラシイ!


もっとしっかり甘い方が好き、というかたは、同じ値段の「氷白玉あずき」を食べてみてください。こちらもおいしいです。