これこそ正統派の沖縄ぜんざい!:本部町「新垣ぜんざい屋」
「新垣ぜんざい屋」
沖縄県国頭郡本部町字渡久地11-2 TEL:0980-47-4731
営業時間:12:00〜18:00売り切れ仕舞い(月曜休、祝日の場合は翌日)
食べたのは…2012年2月
主な値段は…氷ぜんざい 250円
今年の2月、まだ東京が冬真っ盛りのころに沖縄に行く機会がありました。私(東京担当ayano)にとって沖縄は、幼児の頃に行ったことがあるはずとはいえ全く記憶がなく、事実上初めての訪問。2泊3日の長くはない日程でしたが、その中でどうしてもやりたかったのが「沖縄らしいかき氷を食べること」(笑)
沖縄のかき氷、南国らしいトロピカルなフルーツをふんだんに使って……と言いたいところですが違うんですね。沖縄らしいかき氷といえば真っ先に思い浮かぶのが「ぜんざい」*1。これなんです。
東京(多分他の地域でも)でぜんざいといえば、小豆を甘く煮たのをお餅にかけた温かいおやつを想像すると思いますが、沖縄の「ぜんざい」はまったくの別物。以前「パーラー江古田」で食べたことがあるのですが(そのときの話はこちら。ほまめさんが名古屋で食べた藍風珈琲店の話はこちら)、基本的にはまず沖縄以外ではお目にかからないかき氷です。
そんな沖縄のぜんざいの専門店が「新垣ぜんざい屋」。那覇ではなく、本部町にあり、創業1948年という古〜いお店です。新垣ぜんざい屋のぜんざいは、これっ。
スプーンに載っているのは砂糖で煮た金時豆です。大粒でふっくら、柔らかく炊きあげた金時豆は、素朴だけど実に美味。
煮た金時豆の上に氷をかいてふわっと載せただけ。だけ、なんですけど……不思議とおいしいんですよねえ。一見、氷ばかりのように見えるのですが、氷の下にはかなりたっぷりの金時豆が隠れているので、氷と豆を混ぜながら食べるといい感じです。食べ始めは「ちょっと甘い?」と思ったのですが、食べ進むほどにどんどんおいしくなってきて食べ飽きないのもスゴイです。
のんびり食べてたせいもあって後半やや溶けてましたが、普段あまり好きじゃない溶けちゃった氷までおいしくて。というか、食べ終わる直前くらいの、かなり溶けてる状態(みぞれっぽくなって金時豆の煮汁と混じってる)が一番おいしかったかも。
ところで、ちょっと面白かったのが店内にある自販機。
これだとよく分かりませんよね。アップはこちら。
メニューが「氷ぜんざい」「持ち帰り用氷ぜんざい」しかないんです。自販機には氷ぜんざいと持ち帰り用の「1〜20人前」のボタンが、それぞれずらりと40個!20人入りきれないんじゃないかっていうくらい小さなお店なのに、この自販機の意味は……(笑)
そんなわけで、一見素朴、でも素敵においしい老舗の「氷ぜんざい」でありました。おいしかったなぁ。どれくらいおいしかったかというと、2泊3日の行程なのに、どうしてももう一度食べたくて、翌日もう一回行って持ち帰りでぜんざいを買って食べたくらいおいしかったのでした。
ちなみにこのお店のすぐ向かいにあるのが、沖縄そばの「岸本食堂」。旅行中3回沖縄そばを食べたのですが、その中でダントツ一番おいしかったのがここでした。実際、本部町に行くと、岸本食堂と新垣ぜんざい屋をハシゴする人が多いようです。どちらも人気の行列店(でも回転は速い)ですよ。
*1:「氷ぜんざい」とも呼ぶ